時を越えて見えるもの

あっという間に2014年を飛び越えて、2015年にやってきた。

1年という期間は本当に短い。
まるで、さほど渋滞の無い高速道路を一気に駆け抜けた感じ。
どうして人は大人になればなるほど、こんなにもアクセルを踏みたくなるのだろう。
後方から煽られるからなのかな、それとも早く目的地に辿り着きたいからなのかな。

小さい頃は、目の前にある車の座席に座って窓の外の過ぎ去る風景を見ては、
視界に飛び込んでくるものが眩しかったのに。
ひとつひとつの風景が、ひとつひとつの色が、空気が、とても遠くに感じては、
窓の外に手を伸ばして全身で飛び込んでくる全てのものを受け止めたかったのに。

キラキラ輝いていたのに。
ひょっとしたら、もっとスピードを緩めたまには路肩に止めて、
あの頃伸ばしても届かなかった、無抵抗に過ぎ去ってしまったキラキラを、
全身で受け止めてもいいのかもしれない。

それが必要なのかもしれない。