育児と光(4)

視力

子供の視力は6歳でほぼ大人と同じ視力となり、8~9歳で視機能の発達は完成すると言われる。身体の成長と異なり、視力の 成長期間はとても短く、この限られた期間にいかに健やかな目の成長を図るかが大切である。
今回からは、視機能が完成する大切な時期である学童期の目と光との関連についてみてみる。

人が学習する時、その情報の約80%を見ることから得ている。学童期の子供にとっての視力は、心身ともに健康な成長をとげるための必要不可欠な窓口である。運動や学習をするうえで大切な役割を果たし、さらにそれが思考力、推測力、創造力の発達にもつながる。

しかし、近年、日本の子供の視力低下が問題となっている。
2016年度の学校保健統計調査によると、子供の裸眼視力が1.0未満の割合は、小学生31.4%、中学生54,6%、高校生が65.9%となっている。この値は30年前と比べると約1.5倍の増加となっている。

視力低下の原因については、現代の子供の生活がパソコンやゲームなどで近くを見続ける時間が長くなり目が疲労してしまっていることが考えられている。子供の目の疲労をいかに少なくするかを考慮した子供部屋の照明については次回に取り上げる。

物を見る時のしくみは、遠くを見る時は、目の筋肉(毛様体筋)がリラックスして伸びることでレンズの役割をする水晶体が薄くなり、逆に近くを見るときは筋肉を縮ませ、水晶体が厚くなることでピント合わせをしている。

つまり、近くを見続けてしまうと筋肉が縮んだままの緊張した状態になるため、次に離れた所を見た時に筋肉が十分に伸びず、一時的にピントが合わせられなくなるために見えにくくなってしまう。この疲れが視力低下につながってしまう。

視力を落とさないために心がけたいことは何といっても目を疲れさせないことである。
テレビは2mくらい離れて見る、1時間見たら10分間休憩する。パソコンやテレビゲームは40cm以上離し、30分見るごとに5分休憩する、など目を労わる方法を教えてあげ、指導する必要を感じる。

子供が大人になっても生涯健全な視力で生活することができるよう、学童期には、子供自身が目を疲労させないように目を労わる工夫や意識を身につけさせてあげたいと考える。

 

photo by Gordon