ステンドグラスの歴史 (7) – 現代から未来へ




20世紀になるとシャガールやルオー、マティスなど画家とステンドグラス職人とのコラボレーション作品が生まれるようになる。それらの作品はステンドグラスの伝統的な技術を使って従来の魅力を持ちつつ絵画をガラスで表現することに成功している。

また、ダルドヴェールという厚さが2cmほどあるぶ厚いガラスの板を使って、樹脂やセメントで固める方法も生まれ、新しい表現方法として取り入れられるようになった。

ステンドグラスが個人の住宅にも採用されるようになり、公共建築などにも取り入れられて階段やドーム、天井などにステンドグラスが見られるようになる。斬新なデザインや新しい技術を使ってさらに進化した表現方法の作品も多くなっている。

現代では大量生産の製品に飽き足らなくなった人々が、手作り製品に価値を再び見出すようになっている。手作りであるステンドグラスは、歴史と共に伝統を重んじながらも新しい技法や表現を追求しながら進化してきたものとしてその評価は高いものとなっている。

これからも透過した光の美しさを楽しむというステンドグラス本来の魅力は引き継がれ、自然光や人口光による光の芸術作品として進化し人々を魅了してくれることだろう。

photo by The Voice Of Objective Truth