光と健康 – 序章



エジソンが白熱灯を発明し、人工の照明による夜でも明るい便利な生活が実現してから約100年が経つ。LEDや有機ELの登場により私達人間にとって照明はさらに大きな可能性を持つものとなっている。
しかし、近年では光が人間に与える影響について様々なことが分かってきており、光の恩恵を受ける一方で光による弊害も問題になってきている。

太古の昔から日が昇ると共に起きて色温度の高い明るい光の中で活動をし、夕暮れには色温度の低い光の中で夜に向けてクールダウンをし、日が沈むと共に体を休め、睡眠を取るという生活をしてきた人間にとって、この約150年の光環境の変化にはまだ体が馴染んでいない状況と言えるだろう。

そこで、光が人間に及ぼす様々な事柄について光の恩恵や弊害を正しく理解し、賢く光と共に健康的に暮らしていくことができればと考える。

今回からは、光と健康について、様々な角度から私達人間と光の関係についてみることによって、光との上手な付き合い方を探っていきたい。

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