「勇気は逆境における光である」


これは18世紀前半のフランスの思想家リュック・ド・クラピエ・ヴォーヴナルグの格言である。

ヴォーヴナルグは貧しい貴族の家に生まれ、18歳で軍隊に入り、オーストリア継承戦争に参加したが、凍傷で退役。その後外交官を希望したが、天然痘かかり断念。病苦と貧困のうちに文学の道を志し、貧民街や貧しい人の生活をつぶさに観察して著作に記した。
ロマン主義の先駆者であり、ルソーなどに大きな影響を与えた人物である。

人は人生において誰でも順調な状態ではいられず、逆境と言われるような状態に置かれることがある。逆境は望まずして誰にでも程度の差こそあれ、訪れてしまう。

逆境に立った時、多くの人は精神的に不安定になり、どうしても気持ちが落ち込んで前向きにはなれない。

そんな時こそ辛さに向き合い、いかにその状態を打破していくかが問題である。

逆境を乗り越えるために必要なものは勇気である。
勇気とは不安、躊躇、あるいは恥ずかしいなどと感じる事を恐れずに自分の信念を持って前に向かっていく積極的で強い心である。

たとえ逆境に置かれたとしても、勇気が進むべき道を照らしてくれる。
勇気を持てば、明日への希望が見出せる。

勇気があれば再起が可能となり、勇気こそ逆境から脱する光でありエネルギーであると言える。

3月は年度の締めくくりの月であり、それまでの生活に別れを告げ、4月から始まる新しい生活に向かって心の揺れが大きくなる月と言えるかもしれない。新しい生活への希望と期待を心に留めて,春の訪れが感じられる暖かな空気や光の中でゆったりと過ごしてみるひとときを持ってみてはいかがだろうか。