冬のぬくもり

冬の光は鋭く鮮明な一方で、かまくらのような温かみのある光もある。
ドイツ人建築家ブルーノ・タウトは秋田県横手のかまくらを見た際に、「まるで夢の国」と絶賛したそうだ。

満月の月明りに浮かぶかまくら 灯る蝋燭
月明かりでかまくらに影を映して占う風習があるそうだ

雪を通して柔和にこぼれるような光は、障子越しに感じる太陽の光にも似ている。
日本人の持つ独特の感性「間」や「奥行き」に通づる美感覚ではないだろうか。

温かく神秘的な光。じっと籠る光を見つめながら、ひっそりと春を待ち望んでいるようだ。