光に寄せる想い – 西洋のストーリー

秋の風情を感じる装飾にハロウィンがあるように、イルミネーションは冬をより深く認識するツールのようだ。東京だけでも街によってさまざまなイルミネーションの演出が施されている。銀座には銀座の色、渋谷には渋谷の色、新宿には新宿の・・・という風に、街の雰囲気やデザイナーの意図を街ごとに感じる楽しみ方もある。

イルミネーションの起源は16世紀にさかのぼり、宗教改革で知られるドイツのマルティン・ルターが考案したと言われる。ルターは、夜に森の中で煌めく星を見て感動し、木の枝に沢山のロウソクを飾ることによってその空間を再現しようとした。ルター以前には永遠の生命を表す常緑樹に、ロウソクだけでなく色々なオーナメントを吊るした。木に宿る精霊に自らを守ってもらうことを祈りながら、その周りを歌い踊る習慣があったことがイルミネーションの起源とも言われている。