ホワイトクリスマス

ホワイトクリスマス――降り積もる雪が街中に白の化粧を施す日。この季節、そんなロマンティックなクリスマスを待ち望んでいる人も多いのではないだろうか。

「同じものはふたつとない」と言われる雪の結晶。複雑な形をした結晶は、その透き通った表面に虹色の光を纏い神秘的な雰囲気が感じられる。では、透明な結晶から成る雪はなぜ白く見えるのだろうか?

これは、雪の結晶が光を反射していることによる。
私達は、光がものに当たった時の反射・吸収した光の波長によって色を認識している。例えば、サンタクロースの衣装が赤く見えるのは、その衣装が赤の波長を反射してそれ以外の波長を吸収しているからである。
細かく複雑な、そして不純物のない透明な雪の結晶の間で光は乱反射する。ほとんどの波長が吸収されることなく結晶の表面で反射されることにより、雪は白く見えているのである。

光を受けてキラキラと瞬く結晶たち。純白に輝く雪が空から舞い降りるホワイトクリスマス。
ロマンティックで夢のような一日がこの冬、実現することを願いたいものである。

photo by Thomas Bresson