光と陰の世界で生まれ変わるもの1─シャンパン「序章」

日本では平成に代わり新元号である「令和」元年を迎え、国民全体がお祝いム―ドに沸き立っている。そんなお祝いの席では、キラキラと輝くシャンパーニュがぴったりだ。
シャンパンはお祝いの席で乾杯の際にグラスに注がれるお酒としてとても華やかなイメージを持ったお酒である。グラスの中で光を受けてきらきらと弾ける泡を見ると気持ちも高揚してお祝い気分も一層盛り上がる。

シャンパンは、シャンパーニュとも呼ばれフランス北部にあるシャンパーニュ地方特産のスパークリングワイン(発泡性のワイン)である。特定の品種のぶどうを用いてシャンパーニュ製法と呼ばれる伝統的な製法で造られたアルコール度数11%以上のスパークリングワインのみがシャンパンと名乗ることができる。

薄い黄金色の液体とグラスの中に立ち上るキラキラ弾ける泡が美しいシャンパンはシャンパーニュ地方では、「星を飲む」お酒と言われ皆に愛されている。おしゃれな雰囲気があってラグジュアリーなひとときにぴったりなお酒である。

最高級の象徴であるシャンパンは、200年以上も前から、各国の国王家の婚礼式典の場に必ず供されてきた。1889年と1900年には、華々しい大舞台であるブリュッセルとパリの万博にも供され、年を追うごとに、特別なワインというイメージは確立されていった。
今日では、華やかに演出したいイベントでシャンパンを開けるのが世界の通例となっている。

日本はシャンパンの輸入本数及び金額はアメリカ、イギリスに次いで世界第3位(2018年)となっており世界でもシャンパンを好む人の多い国となっている。日本人にとってシャンパンは日本料理とマッチすることや、様々なイベントを楽しむ時に相応しい華やかなイメージのお酒であることが好まれている理由であろう。

今回より、シャンパンに光を当ててその魅力を探っていきたい。