目と光 (3)




色覚障害

「色覚障害」は色を識別する錐体細胞が色の認識・識別が一般多数派と違っていて色の認識が異なる。日本人では男性の20人に1人、女性500人に1人が色覚に障害があり、世界にはおよそ2億5000万人色覚障害者が存在すると言われている。

人の目の網膜には、色情報を感じる「錐体(すいたい)」という細胞がある。この「錐体」には、赤色、緑色、青色を感じる錐体があり、これら三つの錐体を機能させることで、人は様々な色を識別する。
しかし、これら三つの錐体のうち、どれか一つでも正常に機能しないと、一部の色の識別ができなくなってしまい、色覚障害となる。

例えば、一般の色覚では赤100%緑100%の刺激を受けると黄色を認識するが、赤を感じる細胞が60%しかない人は赤60%、緑100%の刺激を受けることになり緑っぽい黄色を認識することになる。

色覚障害はどの色の錐体が正常に機能しないかによりタイプがあり、最も多いタイプが青色で先天性色覚障がいの約75%、赤色は約25%、青色は少数である。

このアンバランスを正すために、色覚補正レンズを使用することによって、9割の色覚障害の人の補正が可能になった。

色覚補正レンズは感度の強すぎる色の光の刺激を減少させ、他の2色の透過率を弱めて3色のバランスを整えることにより、視界が多少暗くなるものの色覚を補正することができるというものである。

色覚異常の人が補正眼鏡によって、初めて真実の色に触れた時の感動はとても深いことが報告されている。

人間は色から様々なことを受け取ることを考えると、色覚異常の人が補正レンズによって色の世界が広がり、真実の色を見ることが可能になることは素晴らしいことだと感じる。

photo by Ms. Phoenix