お正月は光とともに

元日によせる想いは皆、特別に感じるのではないだろうか。
新たな一年を迎える事で全てがリセットされるような感覚。新たなスタート。
時間は平等に与えられるように、「新年」はみな平等に与えられる。

2013年に世界文化遺産に登録された富士山は、日本の山々の中でも、初日の出を迎える一番人気のある場所であり、日本人のみならず世界各国の訪問者の人々にとって、とりわけ精神的な「日本らしさ」をより一層感じられる存在だ。
一年の終わりと新たな一年の始まり間の、ほんの一瞬に生まれる日の出を特別なものとして拝み祈る風習は、初日の出とともに穀物の豊穣を司る神、「年神様」が降臨することに由来するという。
その年に感謝し、翌年の実りを願う、島国日本に太古の昔から営む農耕民族独特の伝統が込められている。
富士山の山肌から誕生する美しいご来光には、我々の心深くに宿る自然への敬意と礼賛を感じつつ、自然の前の人間という存在の小ささを再認識させられる。

過ぎ去った一年を想起し、新たな一年をどのように迎えましたか?
その神秘的とも言える瞬間を、ご来光と呼ばれる灯(ともしび)は、新旧年を繋ぐ光のバトンとして私たちを未来へと導いてくれる。
新年あけましておめでとうございます。
新たな輝かしい光が、みなさんを照らし、導いてくれますように。

 

※写真は共同通信社のニュースから