春雨とキャンドルライトと

春雨が都会の街を静かに潤す一日。
春はもう訪れたのに、まだひんやり寒さが肌を震わせる。

春雨が生まれる、灰色の曇り空。
待ちきれない青空が、曇り空のすぐ向こうにあるという事に、少し切なさを感じる。

こんな日の夜には、キャンドルを灯して、少し向こうの青空の日々に思いを寄せてみる。
暖かい光が、少し冷たい指先に、ほっと暖かさを与えてくれる。

こんな春雨の夜も、たまには良いのかもしれない。