新たな光の時代へ

青色発光ダイオード(LED)を開発した赤崎勇氏、天野浩氏、中村修二氏の3人がノーベル物理学賞受賞したことは日本にとって嬉しいニュースだった。
受賞理由は、明るく省エネルギーな白色光源を可能とした人類最大の利益をもたらす発明であることとされている。

エジソンの発明以来、照明の革命が起きたと評される彼らの功績により、LEDの普及は今後世界中で飛躍的に広がると言われている。LEDは低出力で光を放出することができるため、世界における電力系統が届かない場所に住む多くの人々にとって大きな可能性が広がったのだ。

世界の照明器具市場におけるLEDの割合は2011年には約11%だったが2020年には約57%にもなると言われている。先進国だけでなく、東南アジアや中国などにも急速に普及が進むことが予想される。日本国内の照明器具市場をみても2013年にはLEDの割合が50%を超えており、まだまだ市場が伸びる見通しだ。

LEDの用途は照明器具だけでなく、医療用、農業用にも広がっており、その人類に貢献する度合はますます高くなっていくだろう。照明においては製品の開発、改良による今後の品質の向上が期待でき、照明業界におけるLEDによる革命が我々にどう恩恵をもたらしてくれるのか大いに期待したい所である。

日本人の気質がこのような形で高度な学術や技術として表れ、世界の人々の生きる環境を少しずつ整えていく基礎を築く事に貢献していける事は素晴らしい事だ。

―20世紀は電力の時代、そして21世紀は電力と光の時代へ…
私たちも照明計画に携わる者としてより有効なLED照明の利用と効果を追求し続け、優れた実績を残し、光を通じて人々の暮らしを豊かなものにしていけるよう努力してゆきたい。