ペルセウス座流星群

流星群とはその軌跡が天球上のある一点(放射点)を中心に放射状に広がるように出現する一群の流星のことを言う。ペルセウス座流星群は年間に活動する流星群の中で最も活動的な流星群のひとつであり7月20日頃から活動を始め、8月20日頃に活動を終える。

ペルセウス座流星群はペルセウス座を放射点とする流星群である。明るい流星が多く経路上にうっすらとスジが残る「痕」(あと)を残すものもあり、華やかで印象に残る流星群である。天体観測をするのに適した季節が夏ということで天文界での夏の風物詩と言われている。

ある流星群の活動が、観測場所や観測条件によらず、最も活発(極大)になる日を極大日と言うが、今年のペルセウス座流星群の極大日は8月12日で極大予想時刻は22時である。

ペルセウス座流星群は少なくても2000年近くは継続して観測されている歴史ある流星群であり、1862年には極大時に1時間あたり4800個もの流星嵐を降らせたという記録が残っている。

ペルセウス座流星群の流星は流れる速さが速く、途中で急激に増光することがある。また明るい流星や火球が多く、観察して楽しい流星群である。肉眼でも色の変化を見ることができ、色が緑色や赤味を帯びた色に変化する様子を見ることができる。極大時間には1時間あたり30個から60個の流星が出現する。

ギリシャ神話ではペルセウス座の主人公、ペルセウスの大冒険の物語が以下のように伝えられている。
—ペルセウスはセリポス島きっての勇敢な若者だった。セリポス島にはその顔を見た者はたちまち石になってしまうという魔女メドゥーサが住んでいて多くの人が石に変えられてしまっていた。
ある日ペルセウスはメドゥーサ退治に出かけ、見事にメドゥーサの首を取ることができた。この時流れた血から天馬ペガススが誕生した。ペルセウスはペガススに乗って大空を飛んで故郷に帰った―

今年の夏はペルセウスの雄姿を思い浮かべながら、宇宙のはるか彼方からのペルセウス座流星群の光の天体ショーを楽しんでみてはいかがだろうか。