ランドスケープと光1─概要


<豊島区役所新庁舎>
照明デザイン:ALG

近年、地球温暖化などの環境問題が深刻な状況になっている。そんな中で都市における公園や緑地帯などがヒートアイランド現象、大気の浄化、などの身近な環境問題に貢献するものとして再評価され、注目されている。これら公園、広場、街路などは「ランドスケープ」という概念の空間とされている。
今回からは現代都市における「ランドスケープと光」について取り上げる。

「ランドスケープ」の対象は、個人宅の庭から公園、街路、商業モール、広場など広範囲にわたっている。
従来はランドスケープと呼ばれる空間は、都市において余白のスペースとして扱われてきた。しかし都市の高密度化の進行と共に都市環境を人間のもとに取り戻すために重要な役割を担う貴重なスペースであるという認識に変化してきている。

私達の都市は経済性を優先してきたことにより、コンクリートに囲まれた無味乾燥な空間となり、その現象を「グレーインフラストラクチャー」と呼んでいる。しかし温暖化などの環境問題や、都市型集中豪雨などの問題が起き、現代の都市には「グリーンインフラストラクチャー」が必要であると2015年の国土交通省が提唱し始めた。
グリーンインフラストラクチャーとは、緑(グリーン)の機能に注目して、それを都市基盤(インフラ)として機能させようとする考えである。

グリーンインフラへの働きかけとしてランドスケープの存在は大きなものと言えるだろう。

私達の問題多い生活環境を本来の人間らしさを取り戻すことができる安全で憩える環境にするために重要な「ランドスケープと光」について次回より様々な視点から見ていきたい。