デジタライゼーションと光─Li Fi(5)

2020年3月から通信各社が都市部を中心とした一部のエリアで5Gのサービスを開始した。
超高速通信・超低遅延・多数同時接続を実現する5Gの登場により、あらゆる業界・業種での活用が期待されており、社会のIoT化が大きく前進すると期待されている。

5Gにより通信インフラの整備は着実に進むが、5G技術には室内で電波が干渉したり、壁などで電波が減衰するなどの課題がある。

また、全世界のモバイルトラフィック(通信量)の増加がしていることが問題となっている。2017年には全世界のモバイルトラフィックが前年比約71%増加した。2022年までには全世界のモバイルトラフィックは1か月あたり2017年の7倍まで増加すると予測されている。そのため、無線通信帯域の確保が課題となっている。※1

これらの問題を解決するものとしてLiFiが期待されている。

LiFiは光が当たった部分にしか利用できないことや、届く範囲が短距離であることや、設置コストが他界などの短所があるため、LiFiと5Gとの併用やWiFiと併用することによって相互の利点を活用できると考える。

BCCリサーチの「光ワイヤレス通信とLiFi:2023年までのグローバル市場」によると、光無線通信装置の世界市場は、2018年に38億ドル、年平均成長率80.3%の場合、2023年には721億ドルに達する見込みとされている。※2

LiFiは、これからの世界の情報通信の一端を担う最新の 光通信として今後ますますその存在価値を高めていくことだろう。

※1 CISCO . https://www.cisco.com/c/dam/global/ja_jp/solutions/collateral/service-provider/visual-  networking-index-vni/white-paper-c11-738429.pdf
※2 世界の光無線とLi-Fi市場、爆発的なCAGR 80.3%成長 . LaserFocusWorld JAPAN . http://ex-press.jp/lfwj/lfwj-news/lfwj-biz-market/27223/