マインドフルネスと光1─概要


近年、「マインドフルネス」が注目を浴びて世界的な広がりをみせている。その背景には多くの情報に囲まれた現代社会で暮らす私たちのストレスが原因とみられる心と体の病気の増加がある。

マインドフルネスは、私たちの脳の疲れを取り、ストレスの解消を促して心身の病気を予防するとともに、より幸福感の高い生活へと導いてくれるものとして世界の多くの人々に利用されている。今回からマインドフルネスを取り上げ、光との関わりについても考えてみたい。

マインドフルネスは仏教で行われていた瞑想をもとにした心理トレーニングで、その有効性が最新の脳科学や神経の科学で解明されており、様々な効果が心身の健康や心の安定に寄与することが学術的に証明されている。それゆえにスティーブジョブズなどの有名人やグーグルやフェイスブックなどの企業が生活に取り入れており、社会的にも注目が集まっている。

2007年米国マサチューセッツ大学大学院の名誉教授であるジョン・カバット・ジン博士が、禅から宗教的要素をそぎ落してストレスや慢性的な痛みを抱えた人々のために開発したものがマインドフルネスストレス低減法である。そしてジン博士が医療の分野で心の治療に導入したことがきっかけでマインドフルネスは世界中に広まった。※1

マインドフルネスは「今という瞬間に、余計な判断を加えず、(中略)自分の人生がかかっているかのように真剣に、意識して注意を向けること」と定義している。そしてマインドフルネスは、今という瞬間の物事の本質に対する気づきであり、迷いへの解毒剤であり、ある種の「力」であると考えられている。

様々な科学的エビデンスに裏付けされたマインドフルネスは、現代社会を健康で快適に過ごしていくために必要なアイテムとなってきている。
 
 
※1 ジョン・カバット・ジン. ウィキペディア. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%B3