テレワークと光6

作業空間の環境は作業効率に関係が深く、快適で心地よい環境に整えることで作業効率を高めることができる。

部屋の全体照明は各作業者の作業に快適な明るさ、色温度に設定し、調整することで仕事の成果を上げられる光環境にしたい。また、一日の時間帯に応じて色温度を変化させることでサーカディアンリズムに配慮した照明とすることができ、テレワーク就業中の体調を整えることが可能になる。

一般的な多くの事務所空間では均一に色温度の高い照明器具での照明になっているが、テレワークでは自宅のため、各人の好みの照明で効率を上げられるような作業環境にすることが可能である。

緊張感を持ちつつ作業の効率を上げたい場合は、全体照明の色温度を高く設定し、アイデアを捻出したり、創造的な作業をする場合は、色温度を低くして少し落ち着いた心地よい光環境中としてその中で集中度を高める方法を取ることができる。

また、作業をするデスク上にはデスクライトを置いてスポットライトとして作業を快適に進めることを勧める。

デスクライトは、近年、様座な機能を持った製品が開発されている。間接照明にもなりうる機能を持ったもの、光の波長が太陽光に類似したもの、ブルーライトを削減したもの、調光、調色の調整が可能なもの、照射面が広いもの、などがあり求める機能に応じて選択したい。従来にない様々な材質、デザインのデスクライトもあり、自分の必要な機能、嗜好に合ったものを使用することでより作業の生産性、快適性が上げることができる。

ザイマックス総研が2016年に実施した「テレワーク実態調査」ではテレワーク導入者が実際に感じたメリットとして期待していたより集中して仕事ができると答えた人が約50%、仕事の成果が向上する39%,良いアイデアが出せる36%であった。総じてテレワークで良い効果を得られたことが伺える。

執務空間を居心地の良い家庭的な雰囲気にしている事務所も見受けられるようになった昨今、テレワークは作業空間の光環境を工夫することで自宅の雰囲気の中でさらにリラックスして効果的に作業を進めることが可能と考える。