「恋は炎であると同時に光でなければならない」


この格言は19世紀米国の作家・詩人・思想家・博物学者であるヘンリー・デイヴィッド・ソロー(1817年~1862年)のものである。

彼の著作には現在の生態学に通じる考え方が表明されており、アメリカの環境保護運動の先駆者でもある。
奴隷制度とメキシコ戦争に抗議するため、人頭税の支払いを拒否して投獄されたこともあり、「市民的不服従」としてガンジーのインド独立運動やキング牧師の公民権運動などに思想的影響を与えた。日本においてもアウトドア愛好家などに信奉者が多い。

ソローの作品は、人間と自然との関係をテーマにしたものが多く、自然文学、今で言うネイチャーライティングの系譜に位置づけられる。
代表作に『ウォールデン 森の生活』があり、作者がウォールデン池のほとりで、1845年から2年に渡って小屋で送った自給自足の生活を描いた回想録である。内容は自然や湖、動物などの描写だけではなく、人間精神、哲学、労働、社会など幅広い範囲への言及を含み、自身の内側にある自然に言及し、「自然体」で生きることを指してもいる。
その思想は後の時代の詩人や作家に大きな影響を与えた。
 

 恋は炎であると同時に光でなければならない

 
恋は燃え上がるものだが、それだけではなく、二人の希望ある未来を明るく照らす光でもありたい。という意味に捉えられる。
恋は刹那的な情熱だけのものではなく、未来の明るい光にむけて続いていくものでなければならない。それは恋を現在だけでなく未来へと続けていく、人間の尊い感情であり、素晴らしい可能性を秘めたものであるべきだとしているのではないだろうか。

他にも彼の格言がある。
「私は人生をあるがままに楽しむ。たとえ救貧院に住んでいても、楽しい、胸が踊る、輝かしい人生が送れるはずだ。夕日は富豪の大邸宅からも救貧院の窓からも、輝かしく照り返す。」

これらの彼の格言は希望ある未来に前向きに生きていくことへの讃歌のように思える。
 
 
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photo by leendeleo