建築と照明が一体化し、光が建材となる照明デザイン

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Portmix Shanghai

中国の虹橋国際空港第二ターミナルの北側に位置する展示スペースをメインとした複合ビルであるPort Mix。隈研吾氏が設計をし、木や水、瓦などの自然素材を生かした作品となりました。ALGでは展示スペースを有するセンター棟に加え、オフィス棟、住宅棟、ランドスケープまで全体に渡って照明計画を担当しています。この建築は光のエレメントと建築が一体となったより高い質の空間を目指して設計されており、建築と照明が生み出す美しく豊かな空間が広がっています。    
レクチャーホールは天井と壁の境界をなくした大空間となっており、ランダムに設置されたラインLED照明がリズム感のある光を投げかけ建築と照明が一体となって豪華にきらめくシャンデリアのような光に満ちた空間となっています。建物外構には木製のルーバーがランダムに設置されており、夜にはその一つ一つが水盤からの水中照明により照らされて建物全体にリズミカルな印象を与えています。また、水中LED間接照明によるライン状の光がウォーターパス照明となり、南北に分かれた敷地を光で繋いでプロジェクトの一体性を持たせています。
中国の建材を使用したこの建築においては、建材の持っているテキスチャーや色に馴染む光となるように入念な色温度チェックなどを行いました。「光が建材となった」ことを示したこの作品は、これからの建築と光が一体化した新しい関係を提案した作品となっています。

設計:隈研吾建築都市設計事務所

所在地:中国 / 上海

竣工年度:2018年

写真@Eiichi Kano

World Architect : Portmix Shanghai