動物と光3-ペットと光③

犬や猫は、光の強さや影、温度などによって、朝・昼・夜の時間を判別し、サーカディアンリズムにのっとった生活をしている。そして、人間同様に、眠ったり起きたり、体温が上がったり下がったり、ホルモンの分泌なども含めて体内時計により身体の機能を働かせている。

特に猫は正確な時間感覚を持つことが多いといわれている。その原因は昔からの捕食動物としての本能が深く関係していると考えられている。もともと野生の猫は単独で狩りをする生き物であり、日の出や夕暮れなどの明るさの変化を目印にして行動していた。この習性が今でも残っており、太陽の動きや傾きを感じ取り、それを元に時間を把握していると言われている。

犬のサーカディアンリズムは、飼い主の生活スタイルに強く影響を受けるため、配慮が必要である。犬のサーカディアンリズムの乱れは、病気のリスクや健康障害に大きな影響を与え、夜泣きの原因や徘徊、被毛の抜け替わりサイクルの乱れなどを起こす可能性が指摘されている。犬の健康維持のためには、サーカディアンリズムを考慮した光環境下での生活が望ましい。

犬がサーカディアンリズムに沿った生活をするためには、朝の光を浴びることが有効で、朝の散歩は重要である。散歩を行わない朝には、室内に自然光を採り入れて、犬も人間同様に体内時計をリセットできるように心がけたい。

また、室内の照明をサーカディアンリズム照明として一日の光のサイクルを調整することは、犬にとっても体内時計に基づいた健康的な生活を実現するために重要な要素となる。

近年、犬の体内時計に配慮して、犬のホテルや老犬ホームにサーカディアンリズム照明を設置している施設がある。犬にとって健康的な光環境を実現しためずらしい例であるが、今後このように光環境に配慮したペットの施設が増えていくことを期待したい。