ALGのSDGsへの取り組み


ALGは、SDGsが掲げる持続可能な社会と環境づくりを実現するためには、
照明の影響は大きく、その使命も重いものだと考えます。
SDGsの目標に通じる照明デザインを心掛け、人間、社会、地球の繁栄に貢献していきます。

持続可能な開発目標(SDGs)とは

「持続可能な開発目標(SDGs)」は、2015年に国連で開かれたサミットで採択された先進国と途上国が一丸となって達成すべき国際社会全体の開発目標で、「17の目標」とその目標をより具体的にした「169のターゲット」で構成されています。
SDGsは新たな世界の目標として定められ、2030年までに達成することを目標としています。

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「5つの光価値」で、持続可能な「光の世紀」に貢献します。

ALGは建築照明に求められる光とはどうあるべきかを社会に発信しつつ照明計画を行ってまいりました。そして新しい「光の世紀」を迎え、SDGsの掲げる「持続可能な開発目標」の実現を光によって目指します。視認性を高めるだけの目的であった照明の光は、より多くの機能を求められる光となっています。ALGは「感性」「魅力」「健康」「機能」「環境」を光の5つの価値とし、それぞれが有する光の効果を最大限に生かした照明計画を行うことで、持続可能な社会を実現してまいります。

感性―光は人間の心に働きかけて思いやりや感動する心を育み社会性を持たせます
魅力―光は美しい環境やより生き生きとした表情を演出し、魅力を引き出します
健康―光は人の体と心(精神)の健康に働きかけます
機能―光は人の行動や知性に働きかけて効率的な活動に繋げます
環境―光は室内環境の向上だけでなく地球規模の省エネ効果を高めます

進化し拡大する世界、複雑さを増す社会課題に対し持続可能性な「光の世紀」において、照明デザインによって、よりよい社会と世界の実現に貢献して参ります。

「ALGの5つの光価値とSDGs」(持続可能な開発目標)

※アイコンの大きさはALGの取り組みとの関連性を表現しています。


健康的で快適な生活を実現する照明デザイン


目標3「全ての人に健康と福祉を」では、全ての人の健康な生活を確保し福祉を増進するとしています。
人間の体は、地球の自転による24時間周期に合わせて体の基本的な働きを約24時間のリズムで変化させています。この約24時間周期のリズムを「サーカディアンリズム(概日リズム)」と言い、このリズムが崩れると様々な生体リズムも乱れると考えられています。LED照明の登場によって調光だけでなく調色が可能となり、朝から晩までの光環境を自由に設定することが可能となりました。ALGは、サーカディアンリズムを考慮した調光・調色が可能な照明デザインにより、体のリズムを崩さず本来人間があるべき心身に対して優しい光環境を提案いたします。

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未来を担う子供たちへ─照明分野からの働きかけ


目標4「質の高い教育をみんなに」では、すべての人に包摂的で質の高い教育を確保し、生涯学習を促進することを目標としています。これには、子供達が勉強に集中することができる光環境づくりが望まれます。照明の明るさや色などの調整によって、照明下で過ごす人の集中力を高めたり生活リズムを改善したりすることなどを目指す「ヒューマン・セントリック・ライティング(HCL : Human Centric Lighting)」と呼ばれる照明の概念が広がってきています。学校や家庭において子供達が快適に過ごすことができ、勉強に集中できるような環境をどう提供していくかということについて、このHCLの「人間を中心にした照明」の考え方は大いに役立つものであると考えます。このようなアプローチから、ALGは「教育」に対してどのような働きかけができるのか、検討・提案し実践してまいります。

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女性の活躍が輝く職場の照明


国連の発表によると日本では、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」に関して取り組みの進捗度が低いとの結果が出ています。これを受けて、日本政府のSDGs推進本部では、「女性の輝く社会」という項目を挙げています。照明デザインの観点から職場での女性の活躍を手助けする光環境とはどのようなものであるかを考えると、仕事と家庭を両立させながら生活する女性が多い現代において活動空間をより健康的でストレスフリーな環境へと整えていくことが大切です。ホルモンの変化によって体調が不安定になりやすい女性にとってサーカディアンリズムに即した照明は心身の健康に寄り添い、また、メイクの見え方を左右する色温度を調色機能によって選択することのできる照明は女性の強い味方となります。ALGは「女性が輝く社会」に向けて、「光」は大きく貢献できるものであると考えています。

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街に光で安全を


目標11「住み続けられるまちづくりを」では、すべての人が安全で暮らしやすい居住環境、環境負荷の少ない持続可能なまちづくりを提唱しています。
街の光には、安全性や安心感を与える光、災害時にも対応可能な光、街の様相の変化に応じた光など、多くの機能が求められます。また持続可能な街の光環境の実現として、光が周辺の生活者や樹木、生物の生育などに有害な影響を及ぼさず、また無駄な光を拡散させないような器具の配置や配光に配慮することが大切です。ALGでは、器具の特性(漏れ光、グレア)や光源の特性(色温度、演色性)などに考慮し各空間の目的や求められる機能に対応した照明計画をすることによって、光によって持続可能なまちづくりに貢献してまいります。

地球にやさしい光環境


目標12「持続可能な生産消費形態を確保する」では、責任ある消費と生産の大切さを訴えています。
照明による消費電力は、全体の消費電力の中でも大きな割合を占めています。また、蛍光灯などに使用される水銀は有害物質に指定され、地球環境を汚染するとして問題になっています。これに対し、高効率のLEDやOLED(有機EL)は省エネの効果がありかつ水銀を含まないため、これからの持続可能な社会での照明器具として最適と言えます。ALGはこれらを推奨し、さらに人感センサーや調光機能システムを利用することで、節電・コスト削減を考慮した照明デザインを行ってまいります。

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これからの照明は、変化する社会のニーズに応じた健康的で効率的な照明デザインを推進することで、
SDGsの開発目標に貢献できると考えます。