文理融合を目指した新しい教育研究棟における照明デザイン

ICU国際基督教大学
トロイヤー記念アーツ・サイエンス館

2018年度に竣工したICU国際基督教大学新体育施設に続き、文理融合を目指した新しい教育研究棟、ICU国際基督教大学 トロイヤー記念アーツ・サイエンス館における照明計画を行いました。
設計は体育施設と同じく、隈研吾氏隈研吾建築都市設計事務所と日本設計の共同設計となっています。
緑豊かな広大なクアドラングル(中庭)に面する本研究棟のファサードは木の温かみを感じるデザインとなっていますが、反対の西側ファサードは、配管を露出したインダストリアなデザインとなっています。
内部は文理や学生と教員といった属性を超えた交流を促す吹抜空間・Hub Central(ハブ・セントラル)が設けられ、特徴的な木ルーバーが自然の風や光の流れを効果的に可視化しています。
木を活かした構造・意匠によるダイナミックな空間の美しさを阻害することなく表現するため、基本照明はルーバー内に設え、何枚もの木パネルを重ねたような意匠の壁面は、パネル奥に間接照明を設置することで、木の重なりを強調しました。
2階から4階へ続く吹き抜けに吊るされたペンダントライトは灯具をワーロンで軽やかに包んだ意匠を特注製作し、シンプルながらも繊細な造形が空間全体を柔らかく照らします。

設計:隈研吾建築都市設計事務所+日本設計

所在地:東京都 / 三鷹市

竣工年度:2022年