ウェルビーイング4ーウェルビーイングの評価

ウェルビーイングを測る指標としては、「客観的ウェルビーイング」、「主観的ウェルビーイング」の2種類がある。

客観的ウェルビーイングは、個人の健康状態、経済状況、教育水準、社会的地位など客観的な指標によって測られる評価を指す。平均健康寿命、GDP(国内総生産)、人と関わる時間、など人々が有する環境などの社会的指標により測られ、数値で把握して統計データとして見ることができる。

主観的ウェルビーイングは、ひとりひとりが個人の感覚や認識によって幸福度を評価するものである。感情的な要素(幸福感、喜び、など)、認知的な要素(人生の満足度、生活の自己評価など)が含まれ、人それぞれに異なるものである。

近年、モノによる経済的豊かさが幸福度を表すという概念から、真の幸福度は心の豊かさや幸福感なども重要であるという概念に変化してきている。従来は、客観的ウェルビーイングによる幸福度の評価が主にされていたが、主観的ウェルビーイングの評価も重要視されるようになってきているのである。

過去の状況をみると、日本において1964年から2020年までの約30年間に実質GDPが約100万円から約400万円まで4倍にも増加したにも関わらず、主観的な個人の満足度、心の豊かさはあまり増加していないという報告がされている。GDPの上昇が必ずしも心の幸福度に繋がらないという現象が起きていることが確認された。

GDPだけでは捉えきれないひとりひとりのウェルビーイングを測定するための新しい指標としてGDW(Gross Domestic Well-being =国内総充実・国民総幸福度)という新しいウェルビーイングを測定するための指標が登場した。

GDWはイギリの財団が提案した指標で、10の分野に関して客観的な統計や主観的なアンケート調査を用いて指標を作成するものである。日本でも2021年にこの指標を取り入れることが国会で決定された。

日本人の心の豊かさ、ウェルビーイングについて客観的な側面だけでなく、主観的な側面についても捉えていくことは、混迷の時代に生きる私たちのウェルビーイングを充実させるためには必要不可欠な要素となっている。

■参考文献

ウェルビーイングレポート日本版2022