光害4 ― 動物の影響


光害による動物への影響は、世界各地で報告されている。深刻な状況を生んでいる例もあり、地球規模での対策が求められている。

「ウミガメ」
アメリカ東南部のフロリダ半島付近には、ウミガメ類が産卵する海岸が多くあり、それらの多くは、大なり小なり夜間照明の影響を受けている。海岸付近に夜間照明があると、雌が浜に産卵に来にくくなったり、産卵に適していない場所での産卵を余儀なくしている。孵化した子ガメは、光に敏感で、わずかな照明の光でも戻るべき海への方向を狂わせ、海への移動を困難にし、体力消耗や乾燥で死ぬものが増えているという。*1

「渡り鳥」
アメリカ北部では、毎年春には北へ、秋には南へと渡り鳥が移動する。夜空の月や星の光を頼りに移動するが、大都市の上空を通過する際、ビルからの光や明るい都市の照明に引き寄せられて方向を見失い、ビルの壁や窓に衝突してしまう鳥が多くいるという。最近の研究では、米国では年間10億羽以上の渡り鳥がビルに衝突して死んでいることが分かっている。*2

「ホタル」
ホタルは繁殖行動に際して生物発光を用いて光り、コミュニケーションをとっているが、照明の光があることでそのコミュニケーションに影響が出てしまう。また、幼虫が上陸する際にも影響がある。夜間の照明の光によってホタルが消滅した場所が多数あることは残念なことである。*3

地球全体の生態系に及んでいる光害は、他にも多数の実例が報告されている。私たちは、その現状に目を向けて有効な対策を施すことで、自然生態系の保護に努めていかなければならない。

参考文献
*1: https://www.env.go.jp/content/900400141.pdf
*2: https://globe.asahi.com/article/15479202
*3:動植物に対する「光害」、特にホタル類への影響 https://zenhoken-std.sakura.ne.jp/ZHJ_pdf41-50/ZHJ50_25-40.pdf