光害10 ― 世界の光害防止の条例

光害防止条例とは光害を防止するために地方自治体が制定する条例であり、世界の各地で様々な条例が設定されている。
世界の光害防止条例としては、1972年、米国キックピート国立天文台に近いアリゾナ州ツーソン市において、天体観測に悪影響を及ぼす屋外照明を制限する条例が制定されたのが世界で最初の事例と言われている。この条例は、その後条例改正が数回行われ、2012年に改正されたものが最新のものとなっている。*1
内容の一部を紹介する。
・光害抑制の厳格さに応じて6つの「照明区域」(Lighting Areas)を設定し、全てのエリアに対し照明区域を明示。
・上方光束を厳しく制限。
(照明器具を天底方向から90度以上の角度に一切光が漏れないFCO型と非FOC型に分け、
非FCO型照明器具の使用には、厳しい制限を設定)*2
・色温度上限値3500Kを設定。
・全ての看板照明・レクリエーション施設の照明・特殊用途エリアの照明に消灯時刻を設定。
・広告目的のサーチライトは全面的に禁止。
・屋外看板に対し、照明を下部に設置し下から上に照らし上げることを禁止。
以上のように様々な側面からの光害防止対策が具体的に示されており、特に照明区域を設定したことや、色温度の上限を設けていることに特徴がある。
参考資料
*1: 越智信彰「海外の屋外照明規制条例の先進事例」
*2: Full Cutoff Light Fixture:「フルカットオフ(FCO)型照明」と表記し、天底方向から90度以上の角度に一切光が漏れない照明器具と. 定義。


