照明制御システム⑦―センサー1

照明制御システムにおいてセンサーは重要な役割を担っている。センサー制御として1987年頃に,自然光が入射する量を判断して動作する照度センサー制御方式が登場する。

照度センサー制御方式は、センサーの受光素子に入射した光量が一定になるように照明器具の光出力を調節することによって明るさを調整する。センサーに入る自然光の量に応じて屋内では,窓際の照明が昼間消灯し,夕方になると点灯する制御が行われていた。

1990年になると人感センサー制御方式が登場し、主にトイレや廊下を中心に使用された。人感センサー制御方式には赤外線センサー制御電波式センサー制御があり、現在でも広く利用されている。

赤外線センサー制御は、人が検知エリアに入った時にセンサーに入射する赤外線の量が人体表面と背景との温度差(約2~3℃)に反応することを検知して人の動作を捉えることで点灯、消灯の制御を行う。

電波式センサー制御は、センサーから発信されたマイクロ波(24GHz)による検知方式である。物体に当たり反射してきた電波をセンサー内蔵のアンテナにて受信し、物体移動している場合には反射波に変化が生じるため、反射波の変化を判断して動体検知をし、ON OFF制御を行う。

人感センサー制御方式は、常時人が在室しない場所、例えばトイレやロッカー室などに利用することで大幅な省エネ効果を得ることが可能である。また、連続調光タイプの人感センサーを使用することで、人が不在時の設定を消灯ではなく減光する設定にして、常時明るさを保持しての運用も可能である。

参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ieiej/33/1/33_7/_pdf/-char/ja