太陽からの贈りもの

北極圏や南極圏には「極夜」というものがある。太陽が最も長く沈んでいる時期のことだ。その土地にとって冬にあたる時期におこる現象。朝も夜もない。
眼前に広がるのは一面暗闇。どこかに光は無いだろうかと、狂うように探しまわってしまいそうな妄想が浮かぶ。現地に生活をしている人は、蜃気楼によって太陽の光を見ることができるタイミングをとてもありがたく感じるようだ。

オーロラが1番綺麗に見えるのもこの時期。オーロラについては未だ明確ではないことも多く研究が継続されているが、発光の原理はネオンや蛍光灯と同じ。
太陽からは太陽風と言われるイオンと、電子でできたガスを放出している。その太陽風の粒子が地球に到着し、大気中の原子や電子(酸素・窒素を含む分子)と衝突すると興奮状態になる。この興奮状態が収まり元に戻る際に光、オーロラが放出されるのだ。オーロラの色の違いは太陽風と衝突する原子・分子によって異なる。酸素と衝突すると赤色と緑色を、窒素と衝突すると赤色と青色を放出する。層の高度によって含まれる原子・分子の量が異なってくるので、それによってっもまた、緑白色やピンク色、紫色となるそうだ。

ヒラヒラと宙を舞うオーロラは、闇を与えられた土地ならではのご褒美のようだ。