雨の音で起きる朝に

AM05:00、雨の音で起きる朝。

太陽が地平線を静かにくぐり抜け、 重たい白い雨雲は生まれたばかりの朝陽を覆い隠して、 大きな雨粒を降らしている、そんな朝。

自然の声で目覚める朝は、 無意識の内に安らぎを感じる一方で不安を感じる時がある。
想定外の「自然の強さ」に、いやおうなしに呑み込まれるのではないかという一抹の不安と、 先の見えない霧がかった空に気分がどんよりしてしまう。
人々の心は常に天気とシンクロナイズ(同調)しているのだ。

今朝の雨は、 不安と安心の両方でアンバランスな気がした。
雨音がリズミカルに自分の鼓動と合っている時は、 雨粒が地面に叩き付けられる音さえも繊細に聞こえ、それが時として愛おしく感じたりする。
反対に、 そのリズムが早まると自分の鼓動が追い付かず取り残されたような気分になったりする。
 
 
ひょっとしたら、人(ヒト)と言うものは常に、
日々表情をくるくると変える空模様に恋しているのかもしれない。