マインドフルネスと光7─実践方法


マインドフルネスを行うにはいろいろな方法がある。一例としてオフィスなどでも行いやすい「呼吸瞑想」の方法について紹介する。

まず、その部屋の照明器具の調光が可能であれば、落ち着きを感じる少し明るさを抑えた光にし、調色も可能であれば温かく包まれたような雰囲気を醸し出す色温度の低い光に調整して瞑想に相応しい空間の光環境を整える。

次に、両足を少し広げて椅子に浅く腰掛ける。
頭の頂点から一本の糸で天に向かって吊られているようなイメージで背筋を伸ばす。
両手は手の平を上に向けて膝の上に置くか、またはおへそのあたりで両手を組む。

眼は閉じても開けていても良いとされる。今を感じることに意識を集中させるためには閉じた方が集中できるかもしれない。

新鮮な空気をいっぱいに吸い込んで、自然に吐き出すイメージで3回ほど深呼吸する。
その後は、自然に呼吸をする。気管を通って肺に達する空気、膨らんではしぼむお腹、など呼吸に関する感覚だけに注意を向ける。途中で雑念が湧いてくることがあるが、雑念が浮かぶことは悪い事ではないとして無理に消そうとせずに受け流して再び呼吸に意識を戻す。

ある程度の時間が経過後、終了する。※1

実践する時間は特に決めなくても良いとされるが、継続することで効果が得られるため、毎日の習慣にすることが大切となる。

以上が一般的なマインドフルネスの方法であるが、行う環境としてはどのような空間が望ましく、またどのような光空間が望ましいのかについて次回に考察する。

※1 川野泰周 「余裕がないときの心の整え方」インプレス出版