マインドフルネスと光9─自宅での空間づくり2


マインドフルネスを行うための快適な空間づくりについて前回は光環境について取り上げたが、今回は他の要素について考えてみる。

人間は自然との繋がりを感じられるとリラックスし、心の平穏を保つことができるようになると言われている。観葉植物を置いたり、自然を感じられる写真などを飾ったり、自然素材に囲まれた空間とすることで自然を感じられ、精神的に安らぐマインドフルネススペースとすることができる。

音環境は各人の好みに応じて設定したい。一般的に好まれるのは静寂であろう。外部の音を遮断して環境音楽を流すことで集中を得る方法もある。いずれにしても心を平穏な状態に保つことができる音環境の工夫が望まれる。

お香やアロマの香りには様々な精神的身体的な影響を与える大きな効果がある。空間に香りを広げることで、集中力アップや心を鎮める効果を得られ、よりマインドフルネスに相応しい空間を創造することができる。

他に自分の信念や哲学、趣味などを基にした好みの小物などを飾ることでポジティブなエネルギーを空間に加えることができる。自分がご機嫌な状態になれるクッションや椅子、ランプなどを適宜空間に設置することでお気に入りの物に囲まれた快適な空間が生まれる。

自分を取り巻く環境が自分自身と呼応し合っていると感じると人はよりリラックスできる。視覚、聴覚、嗅覚、触覚などにおいて自分が快適で満足できるマインドフルネススペースを創造することは自宅でのマインドフルネスの効果をさらにアップさせることに繋がることだろう。

マインドフルネスを取り巻く事柄について取り上げてきたが、ストレス社会に生きる私達にとってマインドフルネスの健康効果は今後ますます重要視されていくことだろう。照明の側からマインドフルネス環境についても考察と研究を重ねて提案と実践を行い、私達のウェルビーイングを高めることに貢献してゆきたいと考える。