季節の境界、虹色の分け目


今日は七十二候※で「蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)」(3月5日~9日頃)にあたり、だんだんと動物や植物たちが活動を始める頃をさす。

また春の日差しによって、生き物だけでなくも現れ始めるだろう。
虹は空気中の水滴に太陽の光があたって反射してできるため、陽の光が弱まり空気が乾燥している冬の時期は現れにくいのである。
虹色=7色(赤、橙、黄、緑、青、藍、紫)が日本の常識だが、冬や春の虹は陽の光が強い夏よりも随分と淡くぼんやりとしており、本当に7色だろうかと疑ってしまう。
世界には虹色の数え方は様々あり、例えばドイツは5色、アフリカは8色となっている。
虹の中にどんな色を見て感じるかは、文化の違いや色を表す言葉の種類などによって多様だ。

季節も虹も、分け方や感じ方が国によって異なっている。
昔の人が動植物の変化を感じながら季節を七十二候に分けたように、様々な気象・動植物の変化を楽しみながら日々を過ごしてみてはいかがだろうか。

※七十二候…古代中国で考案された季節を表す方式のひとつだが、日本の気候風土に合わせて江戸時代に改訂された。各七十二候の名称は、気象の動きや動植物の変化を知らせる短文になっている。

ちなみに七十二候には
「虹始見(にじはじめてあらわる)」(4月14日~18日頃)や
「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」(11月22日~26日頃)という言葉もある。

・参考
ニュートンが虹の色を「7色だ」と決めたって、ほんと? | キヤノンサイエンスラボ・キッズ | キヤノングローバル (global.canon)
啓蟄(けいちつ)初候 蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)| 暦生活 (543life.com)