ランドスケープと光2─歴史


<第一生命新大井事業所>
照明デザイン:ALG

ランドスケープは景観を構成する諸要素を呼び、「風景、景色、景観、造園」を表す言葉である。また、ランドスケープアーキテクツは、ランドスケープを職業とする人である。

ランドスケープアーキテクツは19世紀後半アメリカで生まれた。ニューヨーク市のセントラルパークの公園設計をしたフレデリック・ロウ・オルムステッドがランドスケープを提唱した最初の人である。

ランドスケープデザインは、人間と自然や環境との関係を読み取り、それを形として空間に表現することである。建築、土木、環境、都市計画などの各分野が連携して自然、歴史、風土、地形、生物、植物、文化などの諸要素を分析、統合して人と環境にやさしい空間を創造する。

1930年代にはランドスケープデザインは空間デザインから環境デザインへと領域を拡大し、1960年代に環境デザインと住民参画が発生し、土地利用や都市問題、環境心理や環境行動学にも関心が払われるようになった。1970年代からは環境問題への市民意識が高まり、環境エンジニアリング的な面などが中心的課題となっていった。1980年代から1990年代には、ランドスケープの芸術的な側面の復権が提唱され、実践された。

現在のランドスケープアーキテクツの仕事は、庭から公園、街並み、商業地区などの敷地計画、都市計画・環境保全までに渡り、また多角的な視野から様々な取り組みが行われており、総合的な環境の計画や設計として幅広い展開をみせている。
そして環境問題に対しての配慮や対策を講じた計画をすることでより地球にやさしい快適な環境の実現が求められている。

日本では、ランドスケープデザインは「造園」として考えられてきた。しかしヨーロッパに見られるような都市を含めた総合的な風景や景観、環境の設計という捉え方はあまりされてこなかったと言える。日本でのランドスケープの歴史はまだ短い。

しかし、近年の環境問題をきっかけにいかに人工的な都市において人が快適に健康的に自然を感じながら過ごすことができるかを追求する気運が生まれ、日本各地に都市計画と連携して自然豊かな都市と自然、人間の営為と自然とを関連付けた緑あふれるオープンスペースが誕生している。
そしてそのランドスケープデザイン計画に応じた照明の光も多様化しており、豊かな表情を空間に与える大きな役割を担っている。